突然の呼び出しへの対応

謝罪

行政書士

ここでは、不倫相手の配偶者から呼び出しを受けたときの対応について検討しましょう。

不倫・浮気が被害者(不倫・浮気相手の配偶者)に発覚した際、一般的には慰謝料請求の内容証明郵便等の書面が送られてきます。

行政書士

しかし、必ずしも書面が送られてくるわけではなく、「一度会って話がしたい」と突然呼び出されることもあります。

質問

呼び出された場合は、どのように対応すれば良いのですか?

行政書士

考えられる選択肢は、以下のいずれかです。会いたいという要求を拒否するか、要求に応じて会うかのいずれかです。

  1. 要求を拒否して会わない
  2. 要求に応じて会う

無視という選択肢はあり得ない

なお、会いたいという要求に対して無視をする人もときどきいます。
しかし、無視をしても何も解決しませんし、むしろ不倫問題の解決を困難にするだけです。

行政書士

そのため、無視するという選択肢はあり得ないと考えられたほうが良いでしょう。

拒否する

行政書士

上記のように、会いたいという要求に対し、ひとつの方法としてそれを拒否することが考えられます。

義務

質問

会わなければならない義務はないのですか?

行政書士

はい。
不倫をしたからと言いましても、その被害者と直接会って話をする義務というものはありません。

行政書士

そのため、被害者からの「一度会って話がしたい」という要求に対して、「申し訳ありませんがお会いできません」と回答することに法律上の問題はありません。

デメリット

質問

法律上の問題はなくても、拒否することにデメリットはありますか?

行政書士

デメリットとしては「誠意がない!」とか怒り出す可能性がありますね。

悲しみ

恐ろしいですね……

メリット

行政書士

また、会うことにメリットがあるのですよ。

質問

どのようなメリットですか?

行政書士

早期円満に解決できること可能性が高まることです。

質問

なぜでしょう?

行政書士

なぜなら、基本的には、どのように不倫問題の解決に向かうかについては、可能な限り被害者側の意向を尊重したほうが、早期円満に解決できること可能性が高まることは言うまでもないからです。

よって、どうしても不倫の被害者と会いたくない事情がある場合は別にして、可能であれば一度はその要求に応えたほうが良いです。

要求に応じて会う

そこで、不倫の被害者の呼び出しに応じるとします。

準備

しかし、何らの準備や心構えをすることなく呼び出しに応じるのは得策ではありません。

行政書士

呼び出されたときにどのような要求をされる可能性があるのか、またその要求にどのように対応するのかを考えておくべきでしょう。

なお、たまに自宅に呼び出されることもあるのですが、多くの場合は喫茶店やファミレスに呼び出されます。

念入りに準備しない
行政書士

ただし、あまり念入りに準備するべきではありません。

質問

なぜですか?

行政書士

というのも、予想もしない質問等があった場合、念入りに準備しておけばしておくほど、フリーズしてしまう可能性があるからです。

よって、以下のことだけを頭に入れる程度が良いです。

被害者の要求と対応

質問

呼び出された場合、どのようなことを要求される可能性があるのですか?
また、その要求にはどのように対応すれば良いのですか?

行政書士

この問題を考えるにあたっては、不倫の被害者の立場になって考えてみればある程度分かることがあります。

その1 謝罪

行政書士

おそらく、謝罪を得るということが不倫相手と直接会う最大の目的であることが多いと思われます。

質問

なぜですか?

行政書士

なぜなら、相手が謝罪の意思を有しているかは、直接会えば良く分かるからです。

対応

行政書士

不倫をしてしまった以上、慰謝料額などの話はとりあえず置いておき、真摯に謝罪はすべきだと思います。
それが人間としても当たり前ですからね。

謝罪をすれば不利になるか
質問

でも、謝罪をすると不利にならないでしょうか?

たしかに、相手方が全く証拠もない場合に不倫の事実を認めて謝罪をすれば、不利になる可能性はあります。

行政書士

しかし、相手方が不倫の事実を証明できる場合、謝罪をしていないことは逆に不利になるのです。

詳しくは→こちらの謝罪と慰謝料額の関係を参考にされてください。

その2 不倫関係の解消

行政書士

不倫が発覚したことによって、あるいは発覚前に、既に不倫関係を解消している場合は別として、現在も不倫関係が続いている場合には、不倫関係の解消を求めてくることが多いです。

対応

質問

不倫関係の解消には応じなければいけませんか?

行政書士

はい。
相手方夫婦が離婚する場合は別ですが、相手方夫婦が今後も婚姻を継続するのであれば、不倫関係の解消には応じざるを得ません。

なぜなら、そもそもこの要求に応じなければ解決は確実に望めませんし、不倫関係を継続すれば更なる慰謝料が発生してしまうからです。

その3 事実関係の確認

行政書士

この事実関係の確認も、不倫の被害者が不倫相手と直接会いたい理由のひとつであることが多いです。

質問

なぜですか?

というのも、不倫の被害者は不倫があったという事実を認識した後、自身の配偶者に「いつからの不倫関係であるのか?」や「どのような関係であったのか?」などを問い詰めることが多いのですが、その配偶者が必ずしも真実を全て話すとは限りません。

また、不倫の被害者は疑心暗鬼になっていることから、何が真実で何が嘘であるのか非常にもやもやした気持ちになっています。

行政書士

そこで、配偶者と不倫相手の話に食い違いがないかを確認するために、不倫相手と直接会って話がしたいと考えるわけです。

対応

質問

事実関係の確認を求められたら、正直に話したほうが良いのですか?

これに対する対応は非常に悩ましいところです。

例えば、不倫の被害者がその配偶者から聞いた不倫期間よりも実際は長い場合、それは慰謝料額にも影響してしまいます。

もちろん、自分のしたことは全て正直に話したうえで、相応の責任を負うという覚悟ならば(それが人として正しいとは思いますけどね。)、事実を全て話しても良いでしょう。

行政書士

一方、あえて自分の不利になる事実を話すことはないと考えるのであれば、事前に被害者の配偶者にどのような話をしたのかを確認しておき、それに合わせた話をすれば良いでしょう。

その4 不倫相手の人となりの確認

行政書士

「夫(妻)の不倫相手がどういう人間であるか知りたい」という不倫の被害者は多いです。

個人的には良くわからない理由なのですけどね……

対応

普段通りしておくしかないと思います。

今さら人格などを変えることはできませんからね。

その5 怒りをぶちまける

不倫の被害者の中には、自分がどれだけ辛い思いをしたかなどについて「何も言わずに終わることはできない!」「せめて一言ぐらいは文句を言ってやらなければ気が済まない」と思うこともあるようです。

行政書士

そこで怒りをぶちまけるために不倫相手と直接会って話がしたいという人もいます。

対応

質問

怒りをぶちまけられたらどうすれば良いのですか?

行政書士

延々と罵詈雑言を浴びせられるとか、暴行を受けるなどがない限り、多少の文句は甘んじて聞いておくしかないでしょう。

その6 慰謝料

前述のように、一般的には慰謝料請求の内容証明郵便等の書面が送られてくるのですが、それには書面作成の時間や、それを専門家に依頼すれば費用もかかります。

行政書士

そこで、時間と費用の短縮という見地から、直接会って慰謝料を請求しようと考える人もいます。

対応

質問

慰謝料を請求されたらどうすれば良いのですか?

行政書士

基本的には即答しないことです。

質問

なぜですか?

行政書士

その請求額が妥当なものかを、その場で判断することは困難だからです。

「後日回答します」と返事を保留する

そこで、「○万円払ってください」という要求に対しては、「即答できかねるので、後日回答します」という具合に返事を保留しておいたほうが良いです。

また、「いくらなら払えるか」という質問に対しても同様の対応がベターでしょう。

もっとも、事前に○万円までの請求であれば応じようと決めていて、その範囲内におさまっている請求であれば、その請求に応じる旨を回答しても良いです。

行政書士

したがって、不倫の被害者から呼び出しを受けたのであれば、慰謝料の話が出てくることを覚悟して、事前に○万円までの請求であれば応じようと決めておくと良いでしょう。

その7 示談書への署名捺印

不倫問題の解決時には、一般的に示談書(合意書・和解契約書)を作成します。

行政書士

そこで、直接会った際に、慰謝料の請求と同時に示談書への署名捺印を求められることがあります。

これも、時間と費用の短縮という見地からですね。

対応

質問

示談書には署名捺印して良いのですか?

内容が適切なものか分からない場合
行政書士

提示された示談書が適切なものであるかが分からないのであれば、これも基本的には即答(その場での署名捺印)しないほうが良いです。

そこで、「示談書に署名捺印してください」という要求に対しては、「内容が良く分かりませんので、後日回答します」という具合に返事を保留しておいたほうが良いです。

内容が適切なものである場合

しかし、提示された示談書が適切なものであるならば、その場で署名捺印したほうが双方にとってメリットです。

なるほど

確かにそうですね!

行政書士

そこで、その事案に応じて提示してくるであろう示談書を事前に専門家に依頼して作成してもらっておき、それと内容に過不足がないかを確認し、過不足があるならばそこを指摘して修正してもらったうえであれば、その場で署名捺印しても良いでしょう。

その8 念書を書く

不倫があったとしても、婚姻を継続するという選択をする夫婦も多いです。

そして、そのような選択をした不倫の被害者にとって、もっとも危惧することは、夫(妻)と不倫相手が再度不貞関係に陥ることです。

行政書士

そこで、それを事前に防止するために、「夫(妻)と今後一切関わらない」というような内容の念書を書くように求められることがあります。

対応

質問

念書は書いて良いのですか?

そもそも、「その2 不倫関係の解消」で記載しましたように、相手方夫婦が今後も婚姻を継続するのであれば、不倫関係の解消には応じざるを得ません。

行政書士

そのため、「夫(妻)と今後一切関わらない」というような内容の念書であれば、書いても構わないとも思います。

求償権を行使する場合や職務上の接触の余地を残しておく
行政書士

しかし、問題の解決結果によっては、求償権の行使を検討せざるを得ないこともあるでしょう。

例えば、その事例における妥当な慰謝料額が100万円であった場合、100万円全額払う形で解決したのであれば、求償権の行使を検討せざるを得ません。
求償権については→こちらのなぜ私だけが不倫の慰謝料を請求されるの?を参考にされてください。

行政書士

また、不倫関係を継続する意思がなくとも、同じ勤務先内での不倫などの場合、「今後一切関わらない」というのは現実問題として不可能でしょう。

そうすると「求償権行使の場合は除く」とか「仕事の場合は除く」などの文言を加えた念書にすべきです。
さらに、一度書いた念書は原則として有効です。

行政書士

そのため、念書を書くのであれば慎重に書く必要があります。

請求者の本音は何?

突然呼び出された場合であっても、書面で請求された場合であっても、請求者が何を望んでいるかを知っていれば、適切な対応が可能です。
それでは、多くの慰謝料請求者は何を望んでいるのでしょうか?
それについては→次のページ(不倫慰謝料請求者の本音)で説明しています。

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