内容証明郵便での請求

喧嘩

行政書士

当事務所のホームページもそうですが、他のサイトをご覧になられても、「不倫・浮気の慰謝料を請求する場合は内容証明郵便を送付しましょう」と記載されていることが多いですよね。

質問

はい、よく見ます。
それはなぜですか?

理由

行政書士

大きな理由は以下のふたつです。

  1. 内容証明郵便で請求することで不倫相手にプレッシャーを与える
    (生半可な気持ちで慰謝料を請求しているのではないという強い意思を伝える)
  2. 内容証明郵便は証拠能力が高いので、後々(訴訟に発展した場合など)に備えて「こういう請求をした」という確実な証拠を残しておく

使用しなければならないわけではない

法律

上記のような理由から、一般的には請求に内容証明郵便を使用することになります。

しかし、請求する際に、内容証明郵便を使用しなければならないと法律などで決まっているわけではありません。

行政書士

そのため、内容証明郵便を使用しない請求というのもあり得るのです。

使用した場合のデメリット

質問

ということは、内容証明郵便を使用することに何かデメリットがあるということですか?

行政書士

はい。
以下のようなデメリットが考えられますね。

ビックリさせてしまう

印鑑

まず、書面には差出人(請求者)の印鑑が押されているのはもちろん、郵便局の印鑑も多数押されています。
つまり、内容証明郵便は、仕事の関係などで何度も見たことがある人や、受取慣れている人を除けば、非常に威圧感のある書面です。
プライベートで内容証明郵便を受取慣れている人というのは、少々頭のおかしな人かもしれませんが……

そうすると、初めて内容証明郵便見る人は何だかとんでもない権威のある書面が送られてきたと思ってビックリすることでしょう。

 

思考がフリーズ

なるほど

ビックリさせることができるのは良いことじゃないですか!

確かに、このことは相手にプレッシャーを与えることができるという意味からすればメリットでもあります。

行政書士

しかし、ビックリしすぎて思考がフリーズする人が非常に多いのです。

その結果、記載されている期限までに何のアクションも取ることができず、ずるずると放置し続けてしまうこともあります。

困惑

それはちょっと困りますね……

逆切れの危険

謝罪

また、内容証明郵便を送るということは「これからあなたと徹底的に戦いますよ、これがその最初の文書です」という意味の宣戦布告をしているようなものです。

したがって、不倫相手が謝罪や支払いの意思を有している場合に送付してしまうと、その気持ちをなくしてしまう危険があります。

もちろん、内容証明郵便を送られてくるようなことをした人が悪いのですよ。
しかし、それでも……

男怒る左

謝ろうと思っていたし、慰謝料も払おうと思っていたのに、いきなり内容証明郵便まで送ってきやがって!
こうなったら、徹底的に戦ってやる!

というような感情を持つ人もいるのです。

困惑

それって、だだの。。。

行政書士

はい。
いわゆる、逆切れです……

費用・手間・時間がかかる

さらに、内容証明郵便の送付には、一般的な手紙を送付する方法に比べて余計に費用がかかります。

郵便局

内容証明郵便の枚数にもよりますが、最低でも1252円(電子内容証明郵便ではなく、通常の内容証明郵便で枚数が1枚の場合)かかってしまうことになりますし、ご自身で送付されるのであれば、郵便局に持ち込む手間と時間がかかります。

普通の人であれば、できるだけ費用、手間、時間をかけることなく、不倫相手から慰謝料を受け取りたいと思われるでしょうから、その意味でも内容証明郵便の送付にデメリットはあると言えます。

一般書留等を使用した場合のメリット

前述のように、内容証明郵便を使用しなければならないという決まりはありません。
また、それを使用したばかりに受け取った人の思考がフリーズしたり、逆不切れをすることもありますし、費用等もかかります。

質問

では、そのようなデメリットを避けるために内容証明郵便を使用しないで請求するにはどうすれば良いのかしら?

行政書士

考えられるのは、普通郵便、簡易書留、一般書留、特定記録郵便を使用して書面を送付し、慰謝料を請求する方法ですね。

このうちの普通郵便は、当り前の話ですが配達員がポストにそのまま投函してしまいます。
また、配達の過程を記録しているわけではありません。
したがって、不倫相手がその書面を受け取ったかどうかが分からないために避けるべきです。

ビックリさせない

内容証明郵便を使用して請求した場合と、一般書留等を使用した請求した場合、書類の形式が違うだけで、基本的に書面に記載される内容に違いはありません。

印鑑

しかし、一般書留を使用して請求するのであれば、内容証明郵便とは異なりいたるところに押印がされているわけではありません。
そのため、相手をビックリさせすぎて思考がフリーズするまでには至らないことが多いです。

その結果、ずるずると放置されるという危険も減少する可能性があります。

なるほど

それなら早期解決が望めそうですね!

逆切れの防止

謝罪

内容証明郵便はどうしてもきつめの文章になってしまいますし、そうすることで効果があります

そこで、これとは異なり、柔らかい文章にすることで、不倫相手が謝罪や支払いの意思を有している場合に、逆切れされる可能性を低くすることができます。

内容証明郵便はいつでも送付することができるのです。
そこで、簡易書留、一般書留などで慰謝料を請求しても、不倫相手が無視するなどの誠意ある対応をとらなかったときや、どうも甘く考えていると思われる場合にはじめて、内容証明郵便で請求するということを検討されてみてもいいのではないでしょうか。

費用・手間・時間がかからない

時間

発送にかかる費用の面からみても、簡易書留は392円程度、一般書留は512円程度で送付することができますので、最低でも1252円はかかる内容証明郵便を送付するよりは安くすみます。

また、内容証明郵便は郵便局で中身をチェックしますので、持ち込む郵便局や時間帯によっては長い時間待たされることも多いのですが、一般書留等であれば待たされることもありません。

郵便局のホームページ上で追跡が可能

郵便局

普通郵便は上記のように不倫相手がその書面を受け取ったかどうかが分かりません。
しかし、それ以外の簡易書留、一般書留、特定記録郵便は、郵便局のホームページ上で送付した書面がどのような状況にあるか(どの郵便局に届いているか、いつ配達予定であるかなど)、相手方がいつどこで受け取ったかなどを調べることが可能です。

なお、事前に登録(無料)しておけば、配達が完了した際に郵便局から「配達が完了しましたよ」というメールが届くサービスがあります。
したがって、ほぼリアルタイムで書面の受け取りが確認でき、それは精神的にも非常に安心できるものだと言えるでしょう。

反省のない不倫相手には最初から内容証明郵便での請求

なるほど

だったら最初は内容証明郵便を使用しないべきですね!

行政書士

いえ、そうとも限らないのですよ。
というのも……

この方法が通用するのは、不倫相手が謝罪と支払いの意思を有していると思われる場合のみだからです。

「不倫のどこが悪いの?」程度にしか考えていない相手や、「私はむしろ被害者よ(常識的に考えれば意味不明なのですが、このような主張をする不倫相手は多数います……)」という考えをしている相手には、やはり最初から内容証明郵便を送付して、毅然とした態度で請求するべきです。

そして、それでも話にならないのであれば訴訟等に移行するべきだと思います。

示談書はどのように作成する?

それでは、内容証明郵便や一般書留で請求した後、相手方が支払いに応じた場合、示談書はどのように作成すれば良いのでしょうか?
それについては→次のページ(不倫の示談書作成)で説明しております。

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