無茶苦茶な要求をする不倫慰謝料請求者への対応

基本的には誠意をもって対応すべき

謝罪

不倫・浮気の慰謝料を請求された場合、基本は誠意をもって不倫問題の解決へ向けて対応すべきでしょう。
もちろん、→こちらの不倫の慰謝料を請求されても支払わなくてもいい場合でご説明しておりますように、そもそも不倫をした事実(肉体関係を持った事実)がない、相手を既婚者と知らなかったし、知らなかったことに過失もないなど、どう考えても慰謝料支払い義務がない場合は別です。

謝罪

なお、→こちらの誠意がないと連呼する不倫慰謝料請求者への対応で説明しましたように、ときどき誠意の意味を履き違えている請求者がいます。
慰謝料を請求された場合における誠意とは、全ての相手方の要求を受け入れることではないのです。
謝罪すべきことはしっかりと謝罪し、妥当な慰謝料を支払うということです。

無茶苦茶な要求の事例

しかし、誠意をもって対応するにも限度があります。
というのも、中には無茶苦茶な要求をする人もいるからです。

以下のものは、いずれも要求に応じる義務はありません。
また、不倫の被害者だからといって、このような要求をする権利もありませんが、今までどのような無茶苦茶な要求があったかを挙げてみましょう。

退職

職場内の不倫では、よくある要求のひとつです。

退職届

不貞行為発覚後もその夫婦が婚姻関係を継続する場合、被害者にとって特に懸念されるのは不貞関係の再発です。
そして、それを防ぐもっとも有効な手段は、配偶者と元不倫相手を物理的に引き離すことです。
ところが、配偶者と元不倫相手の勤務先が同じ場合、日常的に顔を合わせる機会も多いことでしょう。
そこで、請求者としては不倫相手に退職を求めたくなるのです。

しかし、人間は仕事をすることによって給与を得て、生活を営んでいるわけですから、退職することは生活基盤が脅かされることになります。
このように、仕事は生活をしていくうえで不可欠なものであることが多いのですから、いくら不倫をして請求者に精神的損害を与えたとしても、それまで失うような要求に応じる必要はないのです。

よって、退職の要求に応じる義務はありません。

示談書

ただ、今後も勤務先が同じであることによって、請求者の不貞関係が再発するのでは?との懸念はもっともです。
そこで、退職を要求された場合には、退職には応じることができない旨をはっきりと伝えたうえで、不貞関係が再発しないような示談書(合意書)の作成を持ちかけて解決を図るというのが良いでしょう。

なお、不貞関係が再発しないような示談書(合意書)とは、再度の不貞関係があった場合の違約金を設定しているような抑止力のある示談書です。

転居

近所同士の不倫の場合、よくある要求です。

確かに、お互いの家が歩いて数分などの距離にある場合、買い物などをしていてもバッタリ会ってしまうことがあり、それは耐えられないという気持ちも分からないでもありません。

しかし、住居は生活の本拠地であって、転居を要求する権利までは到底認められないのですから、転居を求められた場合には、はっきりと断るべきです。

ポイント

ここがポイント!


無茶苦茶な要求の代表例は退職と転居だが、いずれも応じる義務はない。

親からの謝罪

六法全書

不貞行為は当事者だけの問題でありますから、親であろうが法律上は無関係です。

ここまでの要求は、法律的に認められるものではありません(仮に訴訟を起こしても退職、転居、親からの謝罪という判決は出ません。)が、後述の要求と比べれば可愛いレベルです。

離婚

離婚届

ダブル不倫の事例で一方夫婦は離婚して、他方夫婦は婚姻を継続する場合に出てくる可能性がある要求のひとつです。

「私たち夫婦が離婚するのだから、あなたたち夫婦も離婚せよ」というものです。
自分たちは不倫によって離婚に追い込まれたのだから、同じ思いをしろ!という趣旨だと思います。

しかし、離婚はその夫婦の問題であって、他人から離婚を強制される性質のものではありません。
したがって、このような離婚要求に応じる必要はありません。

結婚

婚姻届

「お前が妻と不倫したせいで俺たちは離婚するのだから、その後お前は責任をもって妻と結婚しろ」というものです。

個人的には、正直何を言っているのか分かりません……
しかし、要求する本人は大真面目なのです。

もちろん、このような結婚要求に応じる必要はありません。
誰と結婚するかはその人の自由ですからね。

家、車の買い取り

被害者の自宅、あるいは車の中で不貞行為があった場合、その家や車を今後使いたくないという気持ちになり、それらの買い取りを求めてくるというものです。

朝礼でのカミングアウトと公開謝罪

不倫の加害者と被害者が同じ会社、同じ部署に勤務していた事例で、朝礼の場において不倫の事実を部署全員の前でカミングアウトし、公開謝罪を要求してきたことがありました。

病院での検査

「不倫をするということは、どこか精神的に異常なはずである」と決め付け、執拗に病院での検査を要求するというものです。

請求された人は普通の人でしたので、仮に検査を受けてもおそらく正常という結果になったと思います。
しかし、その検査結果を知ることに何の意味があるのか(正常という結果だったらどうしたのでしょう?)、私にはもっともよく分からない要求でした。

対応策

裁判

前述のように、上記の要求のいずれにも応じる必要はありません。
それらに応じる義務もなければ、そもそもそれらを要求する権利すらないからです。

したがって、まずは「あなたにはそれを要求する権利もないし、私にはそれに応じる義務もないので、その要求には応じられません」とはっきりと拒絶するべきです。

もっとも、拒絶しても執拗に何度も無茶苦茶な要求を繰り返してくる人にとっては、「法律がどうであろうが、不倫の加害者は被害者である自分の要求に従うべきである」という偏った考え方を持っています。

期間

このようなおかしな考え方の人と当事者間でやり取りしてもなかなか解決は望めません。

そこで、お互いに時間と費用がかかってしまいますが、訴訟を起こしてもらうほうが結果的に解決は早いことが多いと思われます。

ポイント

ここがポイント!


無茶苦茶な要求に対しては、はっきり拒絶したうえで、それでも執拗に要求をしてくるようであれば、訴訟にしてもらったほうが解決は早い。

法律なんて関係ない!と言われたら?

転居や退職というような無茶苦茶な要求は、法律的にそのような要求ができないことを説明して、はっきりと拒絶するべきですが、それを説明すれば「法律なんて関係ない!」と開き直る人がいます。
このように開き直る相手には、どのように対応すれば良いのでしょうか?
それについては→次のページ(法律なんて関係ない!)で説明しています。

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