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婚約破棄相談TOP>婚約破棄慰謝料相談室>婚約破棄の慰謝料
【婚約破棄の慰謝料を請求ができる根拠】
婚約は「将来結婚しよう」という約束であり、契約の一種です。そして、正当事由がない婚約破棄は債務不履行である(不法行為であるとの説もありますが、債務不履行であるとするほうが判例等においても一般的のようです)から、その債務不履行(結婚しないこと)によって被った財産的損害及び精神的損害を賠償しなければならないということです。
この精神的損害(精神的苦痛)に対する損害賠償のことを、慰謝料と言います。本来、精神的な苦痛を金銭で償うことなど不可能なことだと思います。婚約破棄によって受けた精神的な痛みや苦しみは、本人にしか分かりませんし、金銭で償われた(慰謝料を払われた)からといって、痛みや苦しみがなくなるわけではないでしょう。
しかしながら、刑事事件にして警察に逮捕させることや、強制的に結婚させるなどは不可能なのです。慰謝料の支払い以外に婚約破棄の責任を取らせる方法が他にない以上、慰謝料を支払わせることによって、受けた痛みや苦しみを多少なりとも緩和させることしかできないのも現実です。
気になる婚約破棄の慰謝料額ですが、昔(昭和30年代など)の判例では、非常に慰謝料の支払額が低い判例が目立ちますが、近年は慰謝料額が高額となってきています。
【低額な婚約破棄慰謝料額の判例】
※参考判例1(最高裁判決昭和38年12月20日)
慰謝料額:10万円(現在の価値で44万5千円程度)
※参考判例2(東京家裁審判昭和41年2月14日)
慰謝料額:15万円(現在の価値で57万1千円程度)
※参考判例3(大阪地裁判決昭和42年7月31日)
慰謝料額:14万7千円(現在の価値で53万9千円程度)
【一般的な婚約破棄慰謝料額の判例】
※参考判例4(東京高裁判決昭和48年4月26日)
慰謝料額:50万円(現在の価値で123万5千円)
※参考判例5(東京地裁判決平成6年1月28日)
慰謝料額:100万円(現在の価値で99万2千円程度)
※参考判例6(福岡地裁小倉支部判決昭和45年12月4日)
慰謝料額35万円(現在の価値で107万6千円程度)
【高額な婚約破棄慰謝料額の判例】
※参考判例7(大阪地裁判決昭和40年7月9日)
慰謝料額:100万円(現在の価値で368万4千円程度)
※参考判例8(大阪地裁判決昭和58年3月28日)
慰謝料額:500万円、弁護士費用50万円(現在の価値で652万円程度)
【婚約破棄の慰謝料額の算定】
この慰謝料額の算定には様々な要素が考慮されます。
(1)当事者双方の年齢
年齢が高いほうが、慰謝料額も高額になる傾向にあります。
(2)社会的地位
社会的地位が高いほうが、慰謝料額も高額になる傾向にあります。
(3)収入、資産
支払い能力がない人に、多額の慰謝料は望めません。収入、資産が多いほうが、慰謝料額も高額になる傾向にあります。
(4)婚約破棄の理由
「性格が合わない」「他に好きな人がいる」などの一般的(?)な理由の場合よりは、被差別部落出身、人種差別を理由とした婚約破棄のほうが、慰謝料額も高額になる傾向にあります。
(5)婚約破棄に至るまでの経緯
婚約期間が長かった場合のほうが、慰謝料額も高額になる傾向にあります。
(6)婚約破棄の時期
婚約が成立してすぐに婚約破棄した場合と比較すると、挙式直前など、結婚準備が進めば進むほど、慰謝料額も高額になる傾向にあります。
(7)性交渉の有無
性交渉がない場合と比較すると、あった場合の方が、慰謝料額も高額になる傾向にあります。
(8)同棲、出産の有無など
同棲や出産の事実があれば、慰謝料額も高額になる傾向にあります。
これらを総合して、慰謝料の金額を裁判所は決定しています。
参考判例7は、婚約中に男性が女性を乗せた車で事故を起こし、女性の顔に大きな傷を負わせたうえに、妊娠中絶までしたにも関わらず、男性側が一方的に婚約破棄をした事例です。ひどい話です・・・
参考判例8は、女性が被差別部落出身だったことにより、男性の両親が大反対し、婚約破棄となった事例です。婚約を破棄した男性と両親に連帯責任を負わせていますが、「著しく公序良俗に反する行為と評すべく」「婚約破棄の違法性が極めて強いこと」などと判決文に記載されており、このような理由の婚約破棄の慰謝料は高額になります。
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